これをすると負け!?将棋を指すための基本ルール その3

初心者向け
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皆さんこんにちは!!筆者の五号です!!

将棋初心者の中で「駒の動かし方や詰みは分かる!!」、「実戦で少しずつ将棋を指している!!」という方がいると思います。

そんな方が実戦で「詰み以外で勝負が決まった!?」、「ある手を指したら反則負けになった!?」と混乱されたことはありませんか?

実は将棋には禁じ手という反則があり、禁じ手をすると負けてしまうのです!!

この「禁じ手」やその他ルールについて、将棋歴13年の筆者が易しく説明します。

この記事で分かること
  1. 禁じ手
  2. 千日手」、「持将棋

それでは各項目へどうぞ。

(駒の動かし方については「こちら」、詰みについては「こちら」の記事からどうぞ)

反則:禁じ手10選

初心者がしやすい、代表的な「禁じ手」は大きく4つです。

  • 歩兵に関する禁じ手
  • 駒に関する禁じ手
  • 王手に関する禁じ手
  • 指し手に関する禁じ手

順番に説明していきます。

歩兵に関する禁じ手

歩を使った禁じ手には、「二歩」と「打ち歩詰め」の2種類あります。

二歩

二歩

同じ筋に歩が2枚並ぶ禁じ手

下の例は5三に府がいる局面で、5五に歩を打ったところです。

この場合5筋に歩が2枚並んでいるため「二歩」になります。

持ち駒の歩を打つときは注意しましょう!!

ただし例外として、歩が成った「と金」のある筋に歩を打っても二歩にはなりません。

打ち歩詰め

打ち歩詰め

持ち駒の歩を打って玉を詰ます禁じ手

例は9二に歩を打った局面で、「打ち歩詰め」になります。

また、よくある誤解として「歩で王手すること」自体は反則になりません。

他にも下のように歩を突いて詰ます「突き歩詰め」は、禁じ手になりません。

歩を打って詰ました時」のみ反則になるので気を付けましょう!!

駒に関する禁じ手

持ち駒や盤上の駒を使った禁じ手は、次の4つです。

  1. 駒が動けない場所に動く
  2. 成れない駒が成る
  3. 動けない場所に駒を打つ
  4. 桂馬以外の駒が他の駒を飛び越える

駒が動けない場所に動く

本来駒が動けない場所に動かすと、禁じ手になります。

例のように角道を間違えて、違う場所で成ることは反則です。

このような反則は、プロ棋士やアマチュア強豪でもする時があるので注意しましょう。

成れない駒が成る

成れない場所で駒が成る手は禁じ手です。

図は飛車が四段目で成った局面ですが、敵陣に入ってないので反則です。

これは筆者が過去にした反則ですので、皆さんも気を付けてください(笑)

動けない場所に駒を打つ

動けない場所に持ち駒を打つ手も禁じ手です。

図は、桂馬、香車、歩兵を打った局面ですが、次に動くことができません。

この禁じ手は、前にしか進めない駒に注意する必要があります。

(ちなみに飛車、角、銀は、後ろに下がれるので問題ありません。)

桂馬以外の駒が他の駒を飛び越える

桂馬以外の駒で、他の駒を飛び越えるのは禁じ手です。

図は香車が歩を飛び越えた局面ですが、これは反則です。

基本的に駒は、「他の駒を飛び越えて移動できない」と覚えましょう!!

ただし桂馬だけは例外で、他の駒を飛び越えて移動できます。

王手に関する禁じ手

王手による禁じ手は2つあり、「王手放置」と「連続王手の千日手」です。

王手放置

王手放置

王手されているのを防がずに、他の手を指す禁じ手

図では、角の王手を放置して飛車を成りましたが反則です。

飛び駒で王手されると、うっかりしやすいので注意しましょう。

連続王手の千日手

連続王手の千日手

連続で王手して、千日手となると反則

例では、竜で王手して玉が逃げ、再び竜で王手すると玉が元の位置に戻りました。

すると最初と同じ局面に戻ってしまいました。

同じ局面が4回現れたとき、「連続王手の千日手」が成立して王手している側の負けになります。

ただし手順の中で、王手が1回でも含まれないと反則になりません。

指し手に関する禁じ手

指し手による禁じ手は、「二手指し」と「待った」の2つがあります。

二手指し

二手指し

相手の手番中に自分が指す禁じ手

将棋は交互に1手ずつ指すゲームなので、「二手指し」は反則になります。

実戦だと時間の長い将棋で、たまに手番を勘違いして起こります。

相手が指したことを確認してから指しましょう!!

待った

待った

着手した後に、指した駒を元に戻す禁じ手

正式なルールでは、指した指が駒から離れてしまった時点で「着手」とみなされます。

着手以降に指した手を戻すと「待った」になりますので気をつけましょう!!

(ちなみに、指が離れる前に駒を戻せば着手にならず、「待った」になりません。)

その他のルール:上級者向け 2選

その他のルールとして、「千日手」と「持将棋」2点あります。

上級者向けの難しめのルールですので、初心者の内は知らなくて大丈夫です。

※参考程度に見ておいて、強くなったら注意しましょう。

千日手

千日手

持ち駒や盤上の駒が全く同じ局面を、4回繰り返した時に成立

持ち駒や盤上の駒など同じ局面が、4回現れた時「千日手」となります。

例は、馬が動いて飛車が逃げ、再び馬で飛車を取りに行くと、飛車が最初の位置に戻りました。

全く同じ局面が4回出てきたところで、「千日手成立」です。

このとき対局は引き分けとなり、先手後手を入れ替えて指し直します。

豆知識

千日手語源:同じ手順を繰り返して永遠に決着がつかないため、「千日経っても終わらない」
      という比喩表現から「千日手」と呼ばれるようになったそうです。

持将棋

持将棋

お互い入玉し、詰ませそうにない場合に成立

「持将棋」は、お互いの玉が敵陣に入り、どちらも詰まなそうな場合に成立するルールです。

ルールが大変複雑なため、ここでは割愛します。

(「持将棋」というルールがあることだけ覚えておいて下さい。)

ちなみに条件の1つに、手数が500手に達しても成立します(笑)

用語集

用語意味
実戦実際に対局すること
突く駒をすすめる
突き歩詰め盤上の歩を進めて詰ますこと
角道角の移動範囲
飛び駒遠くまで移動できる駒
飛車、角、香
手番次に指す権利
次に指す側
着手一手指す
先手対局開始時に初めに指す人
後手対局開始時に後に指す人
指し直しもう一度対局すること
入玉玉が敵陣に入ること

まとめ:将棋の禁じ手は4種類。反則しても優しく教え合いましょう。

まとめますと、次の通りです。

禁じ手
  1. 歩による禁じ手
    • 二歩
    • 打ち歩詰め
  2. 駒によるもの
    • 動けない場所に動く
    • 成れない場所で成る
    • 動けない場所に持ち駒を打つ
    • 他の駒を飛び越える(桂馬以外)
  3. 王手による禁じ手
    • 王手放置
    • 連続王手の千日手
  4. 指し手による禁じ手
    • 二手指し
    • 待った
上級者向けルール
  • 千日手: 同一局面が4回現れたとき成立
         (対局は引き分け、先後を入れ替えて指し直し)
  • 持将棋: お互いに入玉し、詰まなそうなとき成立

解説した「禁じ手」は全て覚える必要は無く、忘れた時や分からなくなった時に見直す程度で大丈夫です。

ちなみに「禁じ手」は、正式な対局ですると即負けです。

しかし遊びのときは反則しても優しく教え合い、楽しんで指してください。

以上。最後まで読んで頂きありがとうございました。

終わりで~す。

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