- AWSって何から学べばいい?
- サービスが多すぎてよく分からない
AWSは200種類以上もサービスがあるため、上記の悩みがある初心者の方もいるのではないでしょうか?
結論、初心者はAWS認定資格のクラウドプラクティショナーから勉強するのがオススメ。
なぜAWSを理解するために認定資格のクラウドプラクティショナーが良い?と思われるでしょう。
そこで今回は、AWS認定資格の概要から資格取得まで、筆者の実体験を元に詳しく解説。
本記事を読むと、AWS初心者でも迷わない勉強方法や資格取得までのロードマップが分かります。
ぜひ最後までお読みください。
AWS初心者におすすめの資格9選
ここでは、初心者に向けてAWS認定資格9選を紹介します。
- AWS認定クラウドプラクティショナー(初心者)
- AWS認定ソリューションアーキテクトアソシエイト(中級者)
- AWS認定SysOps アドミニストレーターアソシエイト(中級者)
- AWS認定デベロッパーアソシエイト(中級者)
- AWS認定データエンジニアアソシエイト(中級者)
- AWS認定ソリューションアーキテクトプロフェッショナル(上級者)
- AWS認定DevOpsエンジニアプロフェッショナル(上級者)
- AWS認定アドバンスドネットワーキングスペシャリティ(上級者)
- AWS認定セキュリティスペシャリティ(上級者)
それぞれ詳しく解説します。
1. AWS認定クラウドプラクティショナー(初心者)

AWS認定クラウドプラクティショナー(AWS Certified Cloud Practitioner)は、最も難易度が低い認定資格です。
AWSの実務経験は不要で、資格勉強を進める上で次の内容を学べます。
- クラウド技術、コンセプト
- セキュリティとコンプライアンス
- 請求・料金
AWS初心者エンジニア以外に、営業や企画担当の方など幅広い職種でオススメです。
項目 | 概要 |
---|---|
資格名 | AWS Certified Cloud Practitioner |
レベル | AWSの基礎(初心者) |
料金 | 100USD |
問題数 | 65 問 |
試験時間 | 90分 |
受験形式 | テストセンターまたはオンライン |
出題範囲 | ・クラウド技術 ・請求・料金 ・セキュリティとコンプライアンス |
2. AWS認定ソリューションアーキテクトアソシエイト(中級者)

AWS認定ソリューションアーキテクトアソシエイト(AWS Certified Solutions Architect – Associate)は、AWSのシステム設計に関する認定資格です。
AWSの実務経験が1年以上の中級者向けの資格で、次の内容を問われます。
- アーキテクチャ(構造)の設計
- コスト、パフォーマンスの最適化
- 高可用性や耐障害性、セキュリティ
実務で役立つ知識を得られるため、ITインフラエンジニアにオススメな資格です。
項目 | 概要 |
---|---|
資格名 | AWS Certified Solutions Architect – Associate |
レベル | 1年以上のAWS経験(中級者) |
料金 | 150USD |
問題数 | 65 問 |
試験時間 | 130分 |
受験形式 | テストセンターまたはオンライン |
出題範囲 | ・アーキテクチャ(構造)の設計 ・コスト、パフォーマンスの最適化 ・高可用性や耐障害性、セキュリティ |
3. AWS認定SysOps アドミニストレーターアソシエイト(中級者)

AWS認定SysOps アドミニストレーターアソシエイト(AWS Certified SysOps Administrator – Associate)は、AWSのデプロイ、運用・管理に関する認定資格です。
AWSの実務経験が1年以上あると望ましく、試験では次の内容を問われます。
- モニタリング、ロギング、修復
- デプロイ、プロビジョニング、自動化
- ネットワークとコンテンツ配信
- セキュリティとコンプライアンス
実践的なAWSの運用スキルが求められるため、システムの運用保守に携わる方に向いています。
項目 | 概要 |
---|---|
資格名 | AWS Certified SysOps Administrator – Associate |
レベル | 1年以上のAWS経験(中級者) |
料金 | 150USD |
問題数 | 65 問 |
試験時間 | 130分 |
受験形式 | テストセンターまたはオンライン |
出題範囲 | ・モニタリング、ロギング、修復 ・デプロイ、プロビジョニング、自動化 ・ネットワークとコンテンツ配信 ・セキュリティとコンプライアンス |
4. AWS認定デベロッパーアソシエイト(中級者)

AWS認定デベロッパーアソシエイト(AWS Certified Developer – Associate)は、AWSのアプリケーション開発に関する認定資格です。
AWS実務経験の目安は1年以上で、試験では次の内容を問われます。
- アプリ開発、テスト、デプロイ、デバッグ
- セキュリティやモニタリング、トラブルシューティング
- DevOps、CI/CD(継続的インテグレーション/デリバリー)
またプログラミング言語の知識も問われるため、AWSでアプリ開発の仕事をする人に役立ちます。
項目 | 概要 |
---|---|
資格名 | AWS Certified Developer – Associate |
レベル | 1年以上のAWS経験(中級者) |
料金 | 150USD |
問題数 | 65 問 |
試験時間 | 130分 |
受験形式 | テストセンターまたはオンライン |
出題範囲 | ・アプリ開発、テスト、デプロイ、デバッグ ・DevOps、CI/CD ・セキュリティやモニタリング、トラブルシューティング |
5. AWS認定データエンジニアアソシエイト(中級者)

AWS認定データエンジニアアソシエイト(AWS Certified Data Engineer – Associate)は、AWSのデータエンジニアリングに関する認定資格です。
AWS上のデータ業務を1〜2年経験している方が推奨で、以下の知識を求められます。
- データの取り込み、変換
- データストアの管理
- データ運用、サポート
- データセキュリティ、ガバナンス
データエンジニアアソシエイトでは、データライフサイクル全体(データ収集・変換・保存・可視化)の知識を問われるため、データエンジニアのスキルを示せます。
項目 | 概要 |
---|---|
資格名 | AWS Certified Data Engineer – Associate |
レベル | 1年以上のAWS経験(中級者) |
料金 | 150USD |
問題数 | 65 問 |
試験時間 | 130分 |
受験形式 | テストセンターまたはオンライン |
出題範囲 | ・アプリ開発、テスト、デプロイ、デバッグ ・DevOps、CI/CD ・セキュリティやモニタリング、トラブルシューティング |
6. AWS認定ソリューションアーキテクトプロフェッショナル(上級者)

AWS 認定ソリューションアーキテクトプロフェッショナル(AWS Certified Solutions Architect – Professional)は、AWS認定ソリューションアーキテクトアソシエイトの上位互換の認定資格です。
AWSクラウドアーキテクチャの設計・運用経験が2年以上推奨しており、以下の知識を求められます。
- より複雑なシステムアーキテクチャの設計・実装
- セキュリティ・コストパフォーマンス最適化、運用の自動化
- AWSアプリの設計・デプロイ・評価能力
クラウドアーキテクトの最高峰の資格であり、AWSのシステム設計やアプリデプロイに深い知識と実務経験を持つことの証明になります。
項目 | 概要 |
---|---|
資格名 | AWS Certified Solutions Architect – Professional |
レベル | 2年以上のAWS経験(上級者) |
料金 | 300USD |
問題数 | 75 問 |
試験時間 | 180分 |
受験形式 | テストセンターまたはオンライン |
出題範囲 | ・複雑なシステムアーキテクチャの設計・実装 ・セキュリティ、コストパフォーマンス最適化 ・AWSアプリの設計・デプロイ・評価能力 |
7. AWS認定DevOpsエンジニアプロフェッショナル(上級者)

AWS認定DevOpsエンジニアプロフェッショナル(AWS Certified DevOps Engineer)は、高度なDevOps(開発・運用)に関する専門知識を問う認定資格です。
AWS上で開発・運用経験が2年以上を推奨しており、以下の専門知識を問われます。
- SDLC(ソフトウェア開発ライフサイクル)のオートメーション
- 監視・ロギング・アラートの設計、実装
- インシデントとイベントへの対応
AWSサービスによる自動化・運用最適化のスキルを有し、DevOpsエンジニアとしての実力を証明できる強力な資格です。
項目 | 概要 |
---|---|
資格名 | AWS Certified DevOps Engineer |
レベル | 2年以上のAWS経験(上級者) |
料金 | 300USD |
問題数 | 75 問 |
試験時間 | 180分 |
受験形式 | テストセンターまたはオンライン |
出題範囲 | ・インシデントとイベントへの対応 ・監視・ロギング・アラートの設計、実装 ・SDLC(ソフトウェア開発ライフサイクル)のオートメーション |
8. AWS認定アドバンスドネットワーキングスペシャリティ(上級者)

AWS認定アドバンスドネットワーキングスペシャリティ(AWS Certified Advanced Networking – Specialty)は、AWSのネットワークの構築・運用、セキュリティに関する認定資格です。
AWSの実務2年以上に加えて、ネットワーク経験5年以上で推奨と、高度なネットワーク知識が求められます。
- セキュアでスケーラブルなネットワーク構築
- オンプレミスとAWS間のハイブリッドネットワーク
- ネットワーク監視、最適化、トラブルシューティング
スペシャリティ資格の中でも特に専門性が高く、既存のネットワークとAWSの知識、実践力が求められます。
項目 | 概要 |
---|---|
資格名 | AWS Certified Advanced Networking – Specialty |
レベル | ・AWS経験2年以上 ・ネットワーク経験5年以上 (上級者) |
料金 | 300USD |
問題数 | 65 問 |
試験時間 | 170分 |
受験形式 | テストセンターまたはオンライン |
出題範囲 | ・セキュアでスケーラブルなネットワーク構築 ・オンプレミスとAWS間のハイブリッドネットワーク ・ネットワーク監視、最適化、トラブルシューティング |
9. AWS認定セキュリティスペシャリティ(上級者)

AWS認定セキュリティスペシャリティ(AWS Certified Security – Specialty)は、AWS上のセキュリティ設計・運用・監視に関する認定資格です。
AWSの実務2年以上に加えて、セキュリティの設計・実装経験が5年以上で推奨と、実践的なセキュリティスキルを問われます。
- セキュリティ監視・インシデント対応
- データの保護・暗号化
- セキュリティガバナンス、コンプライアンス要件
セキュリティ全般の高度な知識を必要とするため、セキュアなクラウド環境を設計、実装、維持できることを証明できます。
項目 | 概要 |
---|---|
資格名 | AWS Certified Security – Specialty |
レベル | ・AWSの経験2年以上 ・セキュリュティの設計・実装経験5年以上 (上級者) |
料金 | 300USD |
問題数 | 65 問 |
試験時間 | 170分 |
受験形式 | テストセンターまたはオンライン |
出題範囲 | ・セキュリティ監視・インシデント対応 ・データの保護・暗号化 ・セキュリティガバナンス、コンプライアンス要件 |
AWS初心者が資格を受けるときのロードマップ

ここではAWS初心者が資格を受ける際のロードマップを紹介します。
以下の手順を踏むと、資格を取得しやすいです。
- 受験したいAWS認定資格のテキストや動画で学ぶ
- 実務や公式ハンズオンで直接手を動かす
- 無料のWeb問題や過去問を解く
- 対象の資格を受験する
大事なことは、実際の業務や公式ハンズオンでAWSを触ること。
本を読んだり動画を見たりするより、実践した方が覚えやすいからです。
AWS初心者が認定資格を勉強するメリット3選
ここでは、AWS初心者が認定資格を勉強するメリットを3つ紹介します。
- AWSのサービスを体系的に理解できる
- クラウドサービスのトレンドに敏感になる
- スキルアップ・キャリアアップに有利
AWSの勉強方法に初心者の方は、ぜひご覧ください。
AWSのサービスを体系的に理解できる
認定資格を勉強すると、AWSのサービスを体系的に理解できます。
認定資格はAWSが公式に認めた資格のため、正しい知識を網羅しているからです。
実務のみでAWSを使うデメリットとして、一部のサービスの限られた範囲しか学べない点があります。
認定資格を勉強することで、業務で使うサービスに詳しくなる以外に、関連サービスへの興味も得られるメリットがあります。
クラウドサービスのトレンドに敏感になる
AWS認定資格を勉強することで、クラウドサービスのトレンドに敏感になれます。
AWSの世界シェアがNo.1のため、流行のクラウドサービスに触れる良い機会だからです。
またAzure(Microsoft Azure)やGCP(Google Cloud Platform(GCP))などの、他のクラウドプラットフォームにも関心を持てます。
AWS認定資格の勉強を通して、クラウドサービスに詳しくなれるのが大きなメリットです。
スキルアップ・キャリアアップに有利
AWS認定資格を取得すれば、スキルアップ・キャリアアップに有利です。
履歴書や職務経歴書にAWS認定資格を記載できると、スキル・知識の保持を第三者に分かりやすく証明できます。
さらに実務経験やAWSハンズオンで実践すると、より需要が高まります。
大規模プロジェクトの参画や転職・就職の武器として、AWS認定資格の取得はオススメです。
AWS初心者が認定資格を受ける際の注意点2つ
初心者がAWS認定資格を受ける際は、次の2点に注意が必要です。
- 有効期限は3年まで
- 受験料が将来上がる可能性
これからAWS認定資格を取得する方は、ご覧ください。
有効期限は3年まで
注意として、AWS認定資格の有効期限は3年までです。
3年経過した場合は資格の効力が切れるため、再度取得する必要があります。
「過去に取得したAWS認定資格を提示しようとしたが、期限が切れてた」というケースも考えられます。
資格が必要・求められるタイミングに応じて、計画的に取得しましょう。
受験料が将来上がる可能性
AWS認定資格は今後値上がりする可能性もあります。
実際、2024年4月1日にAWS認定資格の受験費が最大1万円も値上がりしました。
・引用:[速報]2024年4月1日からAWS認定試験の受験費用が改定されます
他にも外貨の為替影響もあるため、金銭的に余裕の少ない学生や新社会人は、予算を考えて受験しましょう。
【実体験】AWS初心者が資格取得までにかかる勉強時間
筆者が実際に、AWS未経験からスタートして、クラウドプラクティショナーに合格したときの概要を紹介します。
項目 | 内容 |
---|---|
学習期間 | 25日間 |
1日あたりの学習時間 | ・平日:3時間 ・土日:4時間 |
勉強方法 | ・テキスト ・youtube ・実務 |
受験料 | 15,000円(税抜) |
結果 | 初回合格(スコア 780) |
合格の決め手は、実務でAWSに触れていたことでした。(業務でAWSを使わない場合、公式ハンズオンもオススメです。)
書籍やyoutubeで覚えたつもりの知識を、手を動かすことで定着できました。
まとめ:AWS初心者は認定資格を取得しよう
本記事では、初心者向けにAWS認定資格の概要から資格取得までのロードマップを紹介しました。
初心者は、まずAWS認定クラウドプラクティショナーの取得がオススメ。
AWS認定資格を勉強することで、AWSを正しく網羅的に勉強できます。
勉強の仕方が分からない初心者は、ぜひAWS認定資格から取得してみてください。
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